インプラント技術

サイナスリフト

サイナスリフトとは、上顎の奥歯の部分に骨が少なく、インプラント治療が不可能な患者さんのための治療法です。サイナスとは、上顎の骨の上部にある空洞をいいます。この空洞の粘膜を持ち上げて骨で充満させることにより、インプラントを植立する骨の高さを得ることをサイナスリフトといいます。

実際の症例

1. 赤線で囲まれた部分が空洞です。レントゲンでは、黒っぽく写っているところが空洞、白っぽく写っている所(青丸部分)が骨です。

2. 赤線に囲まれたところが、白っぽく写って、骨に変わっているのがわかります。

3. インプラントが植立され、人工の歯が入っています。硬いものもしっかり噛めますし、カラオケで入れ歯がジャマになることもありません。

このように、骨が無いのでインプラントができないとあきらめていた方でも、計画的に治療を行えば、不可能はありません。

GBR(歯槽骨造成法)

GBRとは、インプラントを埋め込むのに十分な骨の厚み、幅がない場合、インプラント埋入箇所に骨の再生を促す特殊な膜を入れます。破壊されてしまった歯槽骨を徐々に再生することが可能です。

1. 歯が脱落した部分は、歯槽骨の吸収がさらに激しくなります。

2. 骨が無くなった部分に移植骨を支持用スクリューを用いて固定します。

3. 骨組織を再生させたい部分に歯肉などの柔らかく繊維性の組織細胞を混入させないため、生体材料でできた専用の膜で骨を作りたい部分を覆います。

4. 専用膜の設置が完了したら、歯肉を元に戻し、骨の再生を待ちます。この間、術部に必要以上の刺激を与えないようにします。

PRP(多血小板血しょう)

血液を濃縮してつくる血小板を多く含む成分をPRP(多血小板血漿)といいます。骨の再生や傷の治りを早くする作用があり、また患者さん自身の血液を用いるため、ウィルス感染などの危険性は低く、術後の腫れや痛みを減らす効果もあると言われています。

即時加重インプラント法

この方法の特徴は、インプラントの手術開始から2時間後には、インプラントを支えとした仮の歯が入り、すぐに、リンゴを丸かじりすることができることです。

例えば、下顎に1本も歯が無い方を従来の方法でインプラントを行った場合、インプラント手術後から、取り外しの総入れ歯を仮の歯として使い、インプラントを支えとした歯が入るまで4ヶ月程度待たねばなりませんでした。入れ歯が嫌でインプラントにするのに、しばらく入れ歯の生活が続くということでした。

しかし、ノーベルガイドによる即時加重インプラント法では、手術の2時間後には、何でも食べられる、インプラントを支えとした仮の歯が入ります。

実際の症例

1. 上顎にも下顎に1本も歯が無く、上下に総入れ歯を使っていた方です。今回は、下顎の総入れ歯をやめてインプラントにしたいという希望でした。

2. まず、CTスキャンであごの状態を撮影します。

3. CTスキャンのデータを3D画像に変換しコンピュータ上でインプラントの計画を立てます。骨の形や厚み、骨の硬さ、硬い骨と柔らかい骨の割合、相手の歯との方向性などに注意を配り、慎重に計画して行きます。

4. インプラント同士の方向性にも注意して、バランス良く植立する計画を立てます。

5. 計画が決まったら、ドリルガイドをコンピュータ上で設計します。ドリルガイドを使うことで計画と同じ位置に骨に穴を開けて行くことができます。

6. これが、実際のドリルガイドです。これが、バーチャルと現実を繋ぐ鍵になるわけです。

7. ドリルガイドを使用してまず、模型を作ります。その模型で仮の歯を手術前にあらかじめ作っておきます。これで手術の準備は完了です。

8. いよいよ手術当日です。まず、ドリルガイドを使用して、計画通りの位置に正確にインプラントを植立していきます。写真は、インプラントが入った後のレントゲンです。

9. 仮の歯の装着です。あらかじめ作っておいた仮の歯をインプラントの上にネジ止めします。これで、1日の治療は全て終了です。帰宅後すぐにでも食事ができます。数ヵ月後、最終的な新しい歯に作り変え、見た目を綺麗に整えます。

ザイゴーマ

ザイゴーマ(Zygoma-tic Implant)とは、頬骨のことです。上顎骨の薄い人にも可能なインプラントですが、現在、日本での臨床例は極めて少ないものといえます。手術中、患者さんの頬の状態は、CTスキャンとX線で完全把握。外科手術ではやや大きめの手術になるため、局所麻酔をかけ、万全の管理体制の中で行われます。

手順は、まずザイゴーマ(インプラント)を埋入する部位の歯肉を切開します。次にインプラント埋入ですが、頬骨まで達する必要があるため、通常のインプラント手術に使われるものよりも長い、50mm前後のインプラントを使用します。その後、カバースクリューを装着し、縫合して終了です。患者さんはその日のうちに帰宅できます。手術後は、5~6ヶ月かけてチタンと骨との結合を待ちます。

資料提供

吉江歯科医院
住所:〒213-0014 川崎市高津区新作6-16-3
TEL:044-877-3231
http://www.yoshie-shika.com/
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